一燈国際特許事務所 ITTO INTERNATIONAL PATENT OFFICE 所長弁理士 橘和之
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人間の創造力  2011.01.02

昨年10月に「人間の想像力」というコラムを書いてホームページに掲載したが、今回は漢字違いの「人間の創造力」について書いてみようと思う。
10月のコラムでは、「つい悩んだり、妬んだり、悔やんだり、怒ったり、絶望したりしてしまうのは、人間が持つ想像力の成せる業である」と書いたが、想像力はマイナス方向に働くばかりではない。プラス方向に作用することも数多くある。人間が新しいことを創造していけるのも、想像力があるからこそである。

この創造力をもって、人間はこれまで革新的な技術を開発してきた。現在もこの技術革新は留まることがなく、そのスピードは年を追うごとに増しているようにも見える。少し前に宇宙探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワから地球への帰還に成功し、その技術力の高さが話題になった。その一方で、多くのSF作家が描いてきた「宇宙エレベータ」が夢物語でなくなりつつあるのをご存知だろうか。上空約36,000kmからケーブルを垂らし、地球と宇宙ステーションとの間を自由に往復できるようにする構想だが、実現化のための技術開発が進んでいるそうである。

2010年における奇跡の救出劇と言われた「チリ鉱山の落盤事故」では、直径60cmほどの救出カプセルが使われた。実は、700メートルもの深い地中まで幅60cm程度の穴を掘り進めるのは至難のわざだそうだ。それは、銃で蚊を打ち抜くのと同じくらい難しいそうなのだが、これに成功したからこそ、絶望的とされた33人の命が救出されたわけである。

もちろん、もっと身近なところでも技術革新は進んでいる。自動車の世界では“エコカー革命”が起き、電子部品の世界では“無線革命”が始まろうとしている。まだ他にも例を挙げれば限りがない。こうした技術革新によって、人間はこれまで、多くのできないと言われてきたことを可能にしてきた。

これからも人間は、多くの新技術を開発していくだろう。その中でいま最も求められているのは、地球に優しい未来技術だ。地球を環境破壊から守る「環境技術」はその最たるものであろう。日本政府も、温暖化ガスを1990年比で2020年までに25%削減することを目指すと表明している。だが、これに対する産業界の反応は冷ややかで、エネルギー効率が既に世界トップレベルにある日本で「これ以上の削減は難しい」という声が多いという。

しかし、人間の創造力には底知れないものがある。それは、これまで成し遂げてきた幾多の技術開発が証明している。最近でも、先ほど挙げたエコカーをはじめ、LED照明、エアコンや冷蔵庫などの省エネ家電、スマートグリッド、エコ住宅、高効率型電子デバイス、新素材など、数多くの省エネ技術が開発されている。このような技術開発をもっと進めていけば、25%削減という目標の達成も、決して夢ではないであろう。

私が弁理士として扱っている特許というものは、人間の創造力を促進させる役割を担っている。自分の仕事を通じて、「地球に優しい未来技術」の開発促進に貢献することができたら、この上もない幸せだ。


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